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introduction
日本、アメリカ、ギリシャ、イギリス、イタリア…… 現代映画をゆるがす全く新しい感性たちが、短い時間に託した映像のエッジ。国もジャンルも越えて響き合う5つの作品が、見る者の身体と感覚を揺さぶる。ひとつひとつの映像に映画の未来が鼓動している。
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現代を撃ち抜く、映像の心拍
空音央、ランティモス、グレイザー、ロルヴァケル&JR–––
世界が注目する映像作家たちによる、現代の "脈動" を切り取った5篇。
言葉を超え、ジャンルを超える、ショートフィルムの最前線。

空音央『まっすぐな首 』
ロカルノ国際映画祭 最優秀短編映画賞受賞
夢から目覚めると、首に激しい痛みが走っていた。女はいつもの朝の支度をしようとするが、日常のささいな動作すら困難で、痛みは容赦なく彼女を蝕んでいく。断片的な記憶、悪夢の残響、そして“動く”という行為そのものとの闘いに引きずり込まれていく、シュルレアリスム的オデッセイ。
2025年/日本・中国/11分
監督・脚本:空音央|製作:ローレンス・シャオ|原作:Momoe Narazaki|撮影:小田香|編集:永井愛華|録音・整音:松野泉|キャスト:安藤サクラ、北方こだち
空音央
東京とニューヨークを拠点に活動する映画監督、アーティスト、翻訳家。短編映画『鶏/The Chicken』(志賀直哉原作)が2020年ロカルノ国際映画祭でプレミア上映され、ニューヨーク映画祭など世界各地で高く評価された。『Filmmaker Magazine』誌で「インディペンデント映画界の新たな顔25人」に選出され、2022年にはサンダンス映画祭の脚本・監督ラボフェローに参加。初長編映画『HAPPYEND』(2024)はヴェネツィア国際映画祭でプレミア上映された。


ヨルゴス・ランティモス『ニミック NIMIC』
妻と3人の子供がいるチェロ奏者の男は、オーケストラのリハーサルの帰り、地下鉄の中で奇妙な女と遭遇する。その女は男の言動を真似して家族に溶け込み始め、男の居場所はなくなっていく。ヨルゴス・ランティモスが描く、静かで不気味な“乗っ取り”の寓意劇。
2019年/ドイツ・アメリカ・イギリス/12分
監督:ヨル ゴス・ランティモス|脚本:エフティミス・フィリップ、ヨルゴス・ランティモス|製作:アダム・ソワード|原案:デイヴィッド・コルブス|撮影:ディエゴ・ガルシア|編集:ドミニク・リュン、ヨルゴス・マヴロプサリディス|出演:マット・ディロン、ダフネ・パタキア
ヨルゴス・ランティモス
1973年ギリシャ・アテネ生まれの映画監督・脚本家。不条理と冷徹なユーモアで知られ、『籠の中の乙女』でカンヌ「ある視点」部門グランプリを受賞。以降『ロブスター』『聖なる鹿殺し』『女王陛下のお気に入り』などで国際的評価を獲得し、『哀れなるものたち』ではヴェネツィア金獅子賞を受賞。最新作はエマ・ストーン主演のブラックコメディ『ブゴニア』。現代社会の不条理を独自の美学で描く鬼才。


ジョナサン・グレイザー『ザ・フォール THE FALL』
フランシスコ・ゴヤ《理性の眠りは怪物を生む》に着想を得た、静かで不穏な短編。吊るされた男、仮面の群衆、息をひそめるような沈黙。秩序と暴力、崇拝と恐怖のあわいに、私たちは何を見るのか。『関心領域』のジョナサン・グレイザーが映像と音で放つ、言葉なき“落下”のビジョン。
2020年/イギリス/7分
